美しく印象深い英国の農村風景

〜訪問の機会に恵まれて〜

田浦マルタ(熊本県) 鶴田ほとり

「芦北町英国派遣事業」参加への推薦を受けて、慌ただしくパスポートを取得し、研修一行(5名)の一人になりました。海外旅行など無縁だと思っていた私にも、「あの狭い国土で食料自給率75%を保っている農業を自分の目で見てみたい!!」という気持ちがありました。

6月下旬、ウエストサセックスからロンドンを移動した6日間でしたが、本当に美しい国でした。耕作放棄地やハウス栽培(ある所には少しあるということでした)、コンクリートの家を見ないので、風景が落ち着いてきれいです。ほとんど100年を超えるレンガ造りの家が一列に並び、さらに農村に入ると、そのレンガ造りの屋根はワラ屋根になり、よりどっしりとしていて、300年、400年の家並みということでした。通訳の人が、英国人の多くが農村に住みたいと願っているが、とても家賃が高いと言っていました。個人が周囲の景観にそぐわない家を建てるのは、国で禁止されているということです。

行政の視察旅行ですのでスケジュールはびっしりでしたが、農家の私が参加したため、大使館から一日、農水省の高橋仁志参事官が同行して下さいました。篠原孝副大臣と同郷の方ですぐ話は進んでいきました。「通訳なしで会話ができるのはいいなあ」などと話しているうち、なぜ、あの牧歌的な農業が維持できるのか、よく理解できました。

国民が主に小麦とジャガイモと肉で暮らしていて自給率は高く、寒い国なので野菜・果物はイタリアやアフリカから輸入。日本のように農地解放といった歴史がないので、平均50haくらい耕作している地主が多く、畜産は放牧で営み、小麦・ジャガイモは大型機械が普及していて手間はかからず、家族で耕作する。直接支払制度で農業所得額の100%を超える助成金が面積に応じて政府より支払われ、さらに環境保全支払も加えられる。もちろん小さな兼業農家もあり、同様に守られているということでした。

高い自給率と美しい景観を保つために国も国民も努力し、自制していると思いました。売られている野菜は大小込み、果物も2S〜3S位の小さな物が当たり前のようでした。

大使館の高橋参事官、ミレースクールの校長、ウエストサセックス議会の方に、お役に立てていただければ……とDVD「根の国」の英語版を渡してきました。オーガニックはとても盛んだそうで、皆さん快く受け取って下さいました。私たちの財産である「根の国」を少しでも利用してもらえると嬉しいなあ……と願いつつ、英国を後にしました。

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